『ローマ人の物語 (5) ― ハンニバル戦記(下) 』

ローマ人の物語 (5) ― ハンニバル戦記(下) (新潮文庫)

ローマ人の物語 (5) ― ハンニバル戦記(下) (新潮文庫)


ハンニバルスキピオ
カルタゴとローマ、それぞれが生んだ天才がついに相まみえる。


戦ったのはローマの地ではなかった。


ハンニバルが得意としていた騎兵隊を用いた戦略を、
十分にたてることができなかった。
皮肉にも、ハンニバル以上にハンニバルらしい戦略を、スキピオはみせる。


両者は戦う前に、会談をしている。
どんな心境で会談をしていたのだろう。


ポエニ戦争が終わるとカルタゴの運命は大きく変わっていく。
そしてそれはまた、ローマも同じなのである。
もういろんな世界とかかわりを持ってしまったのだから。


“優れたリーダーとは、優秀な才能によって人々を率いていくだけの人間ではない。率いられていく人々に、自分たちがいなくては、と思わせることに成功した人でもある。持続する人間関係は、必ず相互関係である。一方的関係では、持続は望めない。”