『アイヌ神謡集』
- 作者: 知里幸恵
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 1978/08/16
- メディア: 文庫
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アイヌに伝わる神謡。
それを、日本語に表現し、美しさと、
内容を色褪せることなく残した知里さんの才能はすばらしい。
アイヌと日本は近いもののように捉えていたけれど、
はたしてその認識は誤りではなかったか、と思った。
宗教観、
自然観、
世界観、
近いところもあれば、遠いところもあり、
神様が果たす役割というのはおもしろい。
これもまた、失われつつある、大切な文化や考え方、豊かさなのだろうなぁ。
古事記とあわせて、一読をおすすめします。
“「銀の滴降る降るまわりに、金の滴
降る降るまわりに。」という歌を私は歌いながら
流れに沿って下り、人間の村の上を
通りながら下を眺めると
昔の貧乏人が今お金持になっていて、昔のお金持が
今の貧乏人になっている様です。”