『告白』

告白 (双葉文庫) (双葉文庫 み 21-1)

告白 (双葉文庫) (双葉文庫 み 21-1)

 

自分の娘をクラスの生徒に殺された教師。
彼女が選んだのは、復讐だった。


救いようがない話、である。
小さなすれ違いや闇が、
人と交わることでどんどん大きくなっていく。
ほんとうのことというのは、
他人はわかりえないのかもしれない。


いろんな人の告白から、事件の真相に迫っていく。
別の人の告白から、嘘や勘違いや意図を知ることができ、
人間の闇とおそろしさを感じた。


引き込まれる作品である。


“確かに、わたしが辞職を決意したのは愛美の死が原因です。しかし、もしも愛美の死が本当に事故であれば、悲しみを紛らわすためにも、そして、自分の犯した罪を悔い改めるためにも、教員を続けていたと思います。ではなぜ辞職するのか?
愛美は事故で死んだのではなく、このクラスの生徒に殺されたからです。”