『人生の旅をゆく』

人生の旅をゆく (幻冬舎文庫)

人生の旅をゆく (幻冬舎文庫)


この本はすごくいい。
あたたかくて、ほこっとしていて、
そしてそこには、人のぬくもりがある。


僕らは何かを忘れてしまってはいないだろうか?


おいしいものがあって、
何でもない日常があって、
すばらしい景色があって、
ちょっとおかしな人もいて。


旅や日常の、ちょっとほっこりするようなエッセーです。


あたたかい交流、雑踏、にぎわい。
東京に旅人は、いないのですか?


“みんな、どうしてしまったんだ、そんなにすごくならなくてもいいじゃないか、と思う。今日見たもののことを考えたり、しゃべったりしながら、普通に友だちとか家族とかと過ごそう。仕事はそこそこできて、失敗もして、たまには達成もして、それを自分の小さな誇りにしよう。見たくないものやしたくないことのために使う時間を減らそう。ただ漫然と生きているだけの時間を減らそう。でもしゃかりきに何ものかになろうとしたり、自分から発信したりなんかしなくていい、そんな疲れることはやめよう。ペースを落として、ひとつひとつの行動を寝る前にふり返ろう。一日健康でいられたことに、平和に、家族が生きていたことに普通に感謝しよう。”