『太陽のパスタ、豆のスープ』

太陽のパスタ、豆のスープ

太陽のパスタ、豆のスープ


まさかの婚約解消。
あすわはどうしようもなく打ちひしがれる。
その闇の中にあって、彼女に希望をもたらしたのは・・・。


こうありたいと願うことこそが、じぶんをつくっていく。
じぶんが選ぶもので、じぶんがつくられていく。


日常が、それも、あたたかくさりげない日常が、
丁寧に描かれている。
じっくりコトコトした豆のスープも、
気持ちがいいくらい創造性にあふれた太陽のパスタもいい。


こうした“料理”を
おかしいなんて笑えないはずだ。
選ぶことを放棄した、ファストフードに追われる日々に、
あたたかみはない。


自分だけの料理をつくりたい。
それも、ゆっくりコトコト、鍋を使ってが、いい。
毎日、毎日。
その力強さとあたたかみに勝るものはないのだ。


じぶんは、何でできているのか、よく考えたい。よく味わいたい。


“「かわいがられて育った子は、すでに自信を持っているの。自分で気づいていないだけ。あすわがそこにいていいって無条件に思っていられるのは、自信があるからなのよ」”