『方丈記』
- 作者: 鴨長明,市古貞次
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 1989/05/16
- メディア: 文庫
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ゆく河の流れは絶えずして、しかももとの水にあらず。よどみに浮かぶうたかたは、かつ消えかつ結びて、久しくとどまりたるためしなし。世中にある人と栖と、又かくのごとし。
改めて読んでみると、
冒頭のことばのなんと素晴らしいことか。
思わず、声に出して読んでみたくなる文章である。
無常というものを思う。
長明は、世の流れ、主流から外れた人であった。
悟りの境地に達することができない人であった。
そんなことを聞いたら、
なんか余計に無常というものを感じた。
いいのだ。これはこれで。
“事を知り世を知れれば、願はず、わしらず。ただしづかなるを望とし、うれへ無きを楽しみとす。”